イ・ソジン主演の『イ・サン』はなぜ有名な毒殺説を採用しなかったのか

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悲劇で終わらせたくない

正祖は、常に貞純王后を警戒していました。
真相は藪の中ですが、状況証拠を積み重ねていくと、やはり貞純王后が正祖の命を狙ったと推理しても不思議ではありません。なんといっても、正祖が世を去って一番恩恵を受けたのが貞純王后だという事実は大きいのです。しかも、彼女には一番の動機があったわけですから……。
意外なことに、ドラマ『イ・サン』には毒殺説がまったく出てきません。
それは、「イ・ビョンフン監督の作品は、主人公の成長を描くサクセスストーリー」ということが関係しています。
苦しい境遇から自分の努力と才覚で成長していく主人公を描くのがイ・ビョンフン監督のスタイルです。
しかも、主役のイ・ソジンが堂々とした演技で正祖に扮したことで、『イ・サン』は名君の壮大な一代記として成功しました。




それなのに、最後に毒殺疑惑を取り上げると、ドラマが悲劇で終わってしまいます。そうしたくないという意図があって、イ・ビョンフン監督はあえて毒殺説を取り上げなかったのです。

文=康 熙奉(カン ヒボン)
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