憎まれすぎた悪女の張緑水(チャン・ノクス)/朝鮮王朝人物実録8

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

朝鮮王朝で悪女と呼ばれた女性は何人もいるが、それぞれに悪女にならざるをえない事情を抱えていた。しかし、張緑水(チャン・ノクス)は別だ。彼女は王の側室になり、強欲なまま悪事に手を染めていった。

写真=植村誠




年齢より若く見られた張緑水

貧しい家庭に生まれた張緑水。極貧の少女時代を送ったが、やがて斉安大君(チェアンデグン〕の屋敷で働く奴婢(ぬひ/朝鮮王朝時代の最下層の身分)の妻となった。
斉安大君は9代王・成宗(ソンジョン)のいとこであり、高い品階をもっていたので、張緑水は奴婢といえども生活に困窮することはなかった。
しかし、上流階級の生活を間近に見たことで、張緑水の欲望に火がついた。彼女は一介の奴婢で終わるつもりは毛頭なかった。
張緑水は息子を産んで家を飛び出し、歌と踊りを覚えて妓生(キセン/宴席で歌と踊りを披露する女性)になった。すぐに彼女は評判になった。歌がとてもうまくて、くちびるを動かさなくても美しい声を響かせることができた。




その頃の張緑水は30歳を過ぎていたが、10代に間違えられるほど若々しかった。その噂を聞きつけたのが10代王の燕山君(ヨンサングン)だった。
彼は張緑水がとても気に入り、彼女を宮中に招き入れた。その身分を考えれば不可能なことなのに、燕山君は張緑水に「淑媛(スグォン)」という従四品の品階を与えた。
(ページ2に続く)

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(張緑水編)

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(10代王・燕山君編)

『7日の王妃』の燕山君(ヨンサングン)と晋城(チンソン)大君の関係は?

燕山君(ヨンサングン)廃位のとき中宗(チュンジョン)と端敬(タンギョン)王后は?

ページ:

1

2 3

必読!「ヒボン式かんたんハングル」

「韓流ライフ」というジャンルの中に、「ヒボン式かんたんハングル」というコーナーがあります。ここには、日本語と韓国語の似ている部分を覚えながら韓国語をわかりやすくマスターしていく記事がたくさん掲載されています。日本語と韓国語には共通点が多いので、それを生かして韓国語の習得をめざすほうが有利なのです。ぜひお読みください。

連載記事「日韓の二千年の歴史」

日本と朝鮮半島の間には長い交流の歴史があります。古代から現代までの二千年の間、果たしてどんな出来事があったのでしょうか。日本各地に残る史跡を訪ねて両国の交流の歴史をたどる連載が「日韓の二千年の歴史」です。改めて過去を振り返ることで見えてくる現実もあります。そういう意味では、二千年の歴史は今の日韓関係を考えるうえでも重要な要素をたくさん持っています。ぜひ連載記事をお読みください。

ページ上部へ戻る