芸能界における兵役問題
韓国で芸能人が人気を落とす一番の理由は、スキャンダルよりも愛国心がないと思われることです。あるいは、韓国を卑下するような発言をすることなのです。これが一番致命傷になります。
逆に言いますと、愛国心を持って男子の義務である兵役を立派に務めると評価が上がります。
かつては「兵役は芸能人の墓場」と言われていて、兵役による空白期間があると、新しい人たちに自分の座を取られるということが多かったのです。これが大変なプレッシャーを生んでいたわけです。
今では兵役期間が短くなってきて、陸軍は21カ月です。昔は36カ月もありました。大統領選挙になると「兵役を短くする」という公約が多いので、それだけ短くなってきて、兵役が「芸能人の墓場」ではなくなってきたのです。
それどころか、立派にやり遂げると、戻ってきたときに大きなキャリアになっています。そうした変化によって、芸能界でも兵役に対する考え方が前向きになってきました。とはいえ、いろいろな芸能活動をしていて、「今はちょっとタイミングが悪いから延期する」と言っているうちに30歳近くになってしまいます。
韓国の兵役法には「30歳を超えて延期はできない」という規定があります。かならず30歳までに入隊しなければいけません。
文=康 熙奉(カン ヒボン)