今でも知識階級が序列上位
結局、大衆芸能が一つの文化として認めれようになったのは、実はごく最近のことなのです。職業に上下をつけたがる韓国人にとって、芸能人には昔の卑しいイメージが強く残っていました。
「タンタラ」という芸能人を意味する俗語もその蔑視した視点からきたものです。この俗語の語源については諸説がありますが、英語のトランペットやホーンの音の擬声語の「tantara」からきたものだというのがもっとも知られた通説です。
いずれにしても、文を尊ぶ社会だった朝鮮王朝時代の影響で、今でも韓国では知識階級こそが序列上位なのです。
その知識階級は芸能界を低く見下す傾向があります。
しかし、それはあくまでも歴史的な経緯によるものです。
韓流ブームがアジア各国を席捲して以降、国威発揚に貢献したということで芸能界は高く評価されるようになりました。
一部に偏見が残っているのは事実なのですが、国民が芸能界に期待する部分もますます大きくなると思われます。
文=朴敏祐(パク・ミヌ)+「ロコレ」編集部