◆『応答せよ1997』第13話
「今よりも大切な“次”はない。永遠に“次”が来ないかもしれないから。目の前にある今ではなく、来るかもわからない次の機会を待てるほど人生は長くない。勇気がなくて今を諦めるなら、次の機会にも希望はない」
高校時代のクラスメートたちの恋心を胸キュンで描いた青春ドラマの傑作が『応答せよ1997』でした。
高校を卒業してそれぞれの道を歩き出したユンジェ(ソ・イングク)とシウォン(チョン・ウンジ)。ソウルで2人は偶然再会します。その時、ユンジェは検事に、シウォンは放送作家になっていました。
シウォンはユンジェに「まだ、私が好き?」と尋ねます。今、素直に好きと言えないユンジェ。そこにはさまざまな心の葛藤があったのです。
バックで流れるキム・ドンリュルの名曲「また愛していると言おうか」に心が震えます。役場勤めのソンジェ(イ・シオン)が山奥の老婆の家に電球の交換に行くシーン、ユジョン(シン・ソユル)の父親の出棺シーンもオーバーラップし、“次”ではない“今”の大切さをユンジェのセリフが教えてくれます。
文=朋道佳(とも・みちか)+「ロコレ」編集部