世祖(セジョ)はなぜ朝鮮王朝でも評判が悪いのか

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

世祖は甥の端宗(タンジョン)から王位を奪って1455年に7代王となった。彼の祖父である3代王・太宗(テジョン)も異母兄弟と骨肉の争いを起こして王になっている。しかし、建国当時と違って、すでに儒教の倫理観が社会に浸透していた時期だっただけに、世祖の名分のない王権獲得は大きな反発を生んだ。

4VkeYW2nkrn46uL1498028151_1498028234

文治より覇道に走る

孝と忠を基本とする儒学者たちは世祖を王として認めなかった。
世祖を追い出そうとする動きが続き、エリート知識人たちが出仕を拒むなど、社会の混乱が顕著になった。
世祖は極端な方法で政敵を除去して自分の政権をつくったが、その過程で大臣たちの権力を縮小させ、王の立場を強化させた。文治より覇道に走ってしまったのだ。そうした独断的な政治による弊害が多かった。




また、世祖は甥の端宗や弟の安平(アンピョン)大君を死罪にするという非道をおかす一方で、自分の即位に貢献した韓明澮(ハン・ミョンフェ)や申叔舟(シン・スクチュ)などを異様に厚遇した。
その結果、側近の跋扈(ばっこ)を許し、彼らの権勢が様々な歪みを生んだ。(ページ2に続く)

端宗(タンジョン)/朝鮮王朝おどろき国王列伝8
https://goo.gl/7GztJ9

文宗(ムンジョン)の不覚!朝鮮王朝の重大な事件簿8
https://goo.gl/u3a4zu

ページ:

1

2 3

関連記事

  1. 激動の中で国王はどう生きたか2「光海君の決断」

  2. 悪事を重ねた鄭蘭貞と尹元衡!

  3. 康熙奉の朝鮮王朝秘話!英祖と思悼世子の確執2

  4. 世宗(セジョン)と正祖(チョンジョ)の実例!朝鮮王朝の王の食膳とは?

  5. イ・サン(正祖)がよくわかる!歴史エピソード集1

  6. ドラマ『イ・サン』で重要な役割を演じた5人の女性の正体は?

  7. 『不滅の恋人』が描く歴史が面白い

  8. 歴史に生きた貞明公主「第7回・危機」

  9. 張禧嬪(チャン・ヒビン)とトンイのどちらが悪女なのか/朝鮮王朝秘話5

PAGE TOP