世界が広がったような高揚感
第２部のライブステージ。
キム・ナムギルは「天が二物を与えた？」と思えるほどに歌がうまい。
キム・ナムギルの歌声は、高音の伸びもいいし、低音での抑えもよく効いている。俳優がライブに挑戦すると、「ちょっと心配」という感じがよくあるが、彼に関しては、それがまったくなかった。
特に『会いたい』が珠玉だった。
これは有名な曲。だからこそ、かえって難しいと思われるのだが、目を閉じて聞いていると、「本当に会いたい！」という気持ちが切実に伝わってきた。
他の曲も同様だった。演技以外にキム・ナムギルが持っている多様さが、バラードやアップテンポな曲によって心地よく表現されていた。
毎日の生活は日常であり、その中でトキメキを感じる瞬間というのはそれほど多くないけれど、彼の歌を聴いていると、まったく別なのだ。
まさに、普段の生活では味わえない非日常が目の前に現れ、世界が広がったような高揚感があった。
そういう素敵な非日常を、風のようにもたらしたキム・ナムギルは、男が見ても「カッコ良すぎる」と思えるナイスガイだった。（ページ３に続く）
