後悔はしたくない
俳優はヒョンビンにとって一生の仕事である。
彼は、これからも幅広い役にチャレンジしていかなければならない。
そのために必要なのが、多様な人生経験だ。こうした経験が不足していると、見せ掛けの演技になりがちで、目が肥えた観客にいっぺんに見抜かれてしまう。
それは、俳優にとって、絶対に避けたい屈辱なのである。
ヒョンビンの場合は、多様な人生経験の一つが海兵隊への入隊だった。あえて志願して一番厳しい部隊に入った。その気構えは、今後も俳優の世界で絶対になくしたくない。
彼はこう言っていた。
「海兵隊で落伍したとしても、後悔はしたくないのです。やらないで後悔するよりは、やって後悔したほうがまだましじゃないですか。私がしている仕事は経験を積むことが大事なので、軍隊で過ごす経験が後でとても生きてくると思います」
こうした言葉を兵役入りする韓流スターたちが聞けば、きっと大きな勇気をもらえるだろう。
まさに、兵役を語るヒョンビンの言葉は金言ばかりだった。
文=康 熙奉(カン ヒボン)