性悪説の2人
垂簾聴政を行なった王族女性は何人もいたが、政治権力を完全に引っ繰り返したのが、文定(ムンジョン)王后と貞純(チョンスン)王后である。
前者は11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の正室で、後者は21代王・英祖(ヨンジョ)の二番目の正室である。
2人は性悪説がまかりとおるような悪女だった。
どこがワルだったのか。
文定王后は国中が凶作で餓死者がたくさん出ているのに、民衆を救済しないで一族の利権だけに執着した。
貞純王后は、政敵にキリスト教徒が多いという理由でキリスト教の大弾圧を行ない、数万人の教徒を虐殺している。
このように、民衆を悲しみのどん底に突き落とした文定王后と貞純王后。まさに、朝鮮王朝の「悪の女帝」であった。(ページ3に続く)
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