特権階級の不正を許さない
韓国の人たちは、何に対して一番怒るのか。
それは、序列上位の特権階級が立場を利用して不正を働いたときである。
特に、若者たちをさんざん苦しめている受験と兵役に関する不正があれば、国民は絶対に許さない。
思い出すのは、1997年12月に行なわれた大統領選挙だ。当時、李会昌(イ・フェチャン)候補の当選が有力視されていたのだが、彼の息子2人が体重不足を理由に兵役免除になっていた事実が明るみに出て、国民の怒りを買った。意図的な兵役逃れと見なされたのだ。
その結果、李会昌は金大中(キム・デジュン)に僅差で敗れた。李会昌にとっては、息子2人の兵役問題が致命傷になったのだ。つまり、国民が怒れば大統領選挙の結果も一変するのである。
今回の「崔順実ゲート」。国民の誰もが知るように、崔順実は大統領の親友という立場を利用して悪行のかぎりを尽くしている。こういう不正に国民は一番怒るのである。
文=康 熙奉(カン ヒボン)