氷河期が終わって孤立した済州島
実は、現在の朝鮮半島に住む人々の原型は、東北アジアに広く分布していたモンゴロイド系の人々である。後にツングースと呼ばれた狩猟民族と考えればいい。その種族は氷河期に暖かい土地を求めてひたすら南下した。
「遠いところに高い山がある。あそこまで行こう」
当時は済州島も朝鮮半島と陸続きだから、漢拏山の麓まで辿り着くことも可能だった。そうやって多くのモンゴロイド系種族が最南端で定住するようになった。
ところが、氷河期が終わって水位が上がり、済州島は離島として孤立した。もはや他の種族が漢拏山まで南下することができなくなった。こうして先に最南端に達した人たちが済州島の先住民となったのである。
そして、1万数千年後の現在に至っている。(ページ3に続く)