夏こそ行きたい!韓国南部の旅6

このエントリーをはてなブックマークに追加

第6回/珍島の海割れ

韓国南西部の南海(ナメ)市からバスで珍島(チンド)へ向かう。バスは穀倉地帯をしゃにむに疾走した。日本でなら、乗っているバスがスピード違反で捕まるなんて考えられないが、韓国では十分にありうる。私も実際にそんな経験をしているが、珍道に向かうバスの飛ばしっぷりも、車体がきしんでうなりをあげるほどだった。

珍島の海割れを伝える案内板

珍島の海割れを伝える案内板

海面が渦を巻いている

日本よりずっと狭い韓国、そんなに急いでどこへ行く、という気もするが、最も多く使う言葉が「パルリ(早く)」である国だけに、のんびり走っていられないのだろう。

穀倉地帯が尽きると、目の前に大きな橋が見えてきた。

1984年に完成した珍島大橋である。長さは500メートル。下の海をのぞいたら、潮の流れが速いのがよくわかった。




韓国本土と珍島の間の海は、海流が複雑なことでよく知られており、場所によっては海面が渦を巻いている。「海が鳴く」という意味合いで「鳴梁(ミョンリャン)」と呼ばれているが、潮の速さをうまく利用したのが、救国の英雄とされている李舜臣(イ・スンシン)である。

彼は、豊臣軍が朝鮮半島に押し寄せた文禄・慶長の役のとき、亀甲船を使って日本の海上勢力を駆逐したことで有名だが、特に「鳴梁」で手腕を発揮した。わずか12隻の亀甲船で相手の130隻を撃破したという記録が残っている。地元の地形を熟知していたことが、世界の海戦史上で例がない圧倒的勝利の原動力となった。

橋を渡りきって、いよいよ珍島に入った。(ページ2に続く)

固定ページ:

1

2 3 4 5

必読!「ヒボン式かんたんハングル」

「韓流ライフ」というジャンルの中に、「ヒボン式かんたんハングル」というコーナーがあります。ここには、日本語と韓国語の似ている部分を覚えながら韓国語をわかりやすくマスターしていく記事がたくさん掲載されています。日本語と韓国語には共通点が多いので、それを生かして韓国語の習得をめざすほうが有利なのです。ぜひお読みください。

ページ上部へ戻る