第1回/イ・ヨンエ(前編)
韓国を代表する美人女優として知られるイ・ヨンエ。彼女の人気を不動にした傑作は、もちろん『宮廷女官 チャングムの誓い』である。あれから13年、再び彼女は今秋に放送される新作の『師任堂(サイムダン)、色の日記』で華麗にカムバックする。
酸素のような女性
1971年1月31日生まれのイ・ヨンエ。人も羨むほどの美貌を誇る彼女にも、人並みのコンプレックスはある。
潜在的に彼女を不安に陥らせるのは、デビュー時の一連の経緯だ。あまりに恵まれたスタートが、かえって心の負担になることがあった。
もともとイ・ヨンエは、中学生の頃から雑誌のモデルをしていたが、大学2年生のときに、香港の大スターのアンディ・ラウが出演するチョコレートのCMの相手役に起用された。
さらに、韓国の大手化粧品のイメージキャラクターにも抜擢され、シンデレラガールとして韓国で特に有名な若手タレントになった。
そのときのキャッチフレーズが「酸素のような女性」。
この言葉があまりに有名になりすぎてしまい、以後のイ・ヨンエに常に付いてまわるようになる。(ページ2に続く)