演技の勘がいい
イ・ユンというのは難しい役柄だ。
本心を隠して遊び人のフリをしなければならない。
チャンミンはイ・ユンをどのように演じようと思ったのだろうか。
「痛みを抱えたキャラクターだったので、わざと明るいフリをしていたのではないか、と最初は思っていました」
しかし、徐々に受け取り方が違ってきたという。
「本来はイ・ユンという人物は明るくて、若い男性なので女性もお酒も好きだったのかもしれない、という考えも少しずつ湧いてきて……(笑)。あるいは、王宮にはいろいろ問題が多いので、純粋で明るい姿を極大化させて表現している人なのではないか、とも思いました。遊び人の姿をためらいなく見せられる人物だと思って、それを演技で表現しようと努力しました」
この言葉のように、人間にはいろいろな側面があることを認めたうえで、チャンミンはイ・ユンの自由奔放な部分を強調するような演技を心掛けたのである。
このあたりのキャラクターの読み方は巧みだ。演技をする上での勘の良さを大いに感じさせる。
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