韓国でベストセラーになる本を見ていると、日本とは売れ方がかなり違うと実感する。まず、詩集がよくランキングの上位に顔を出す。日本では詩集はまったく売れないが、韓国では詩集が「よく売れるジャンル」の1つになっている。このように、詩が好きな国民性なのである。
法輪が語る人生哲学
もう1つ、日本との違いを実感するのは、僧侶が人生哲学を述べる本がしばしばベストセラーになることだ。
お釈迦様の誕生日が祝日(旧暦の4月8日で今の暦では5月中旬になることが多い)になる国では、僧侶の教えが国民の支持をよく受けている。
そんな僧侶の中で特に人気が高いのが法輪(ポムリュン)である。
この人が2013年10月に出した随筆集『인생수업』が、今に至るまで大変なベストセラーになっている。
ちなみに、「인생(インセン)」は「人生」、「수업(スオプ)」は「授業」。原題は『人生の授業』となる。(ページ2に続く)