戦争は絶対にNO!
地元のみんなが恐れているのは、海軍基地が完成すればアメリカの海軍が入り、中国を牽制することになりそうだからです。牽制は挑発につながり、ひいては局地的な戦闘が起こらないともかぎりません。
そうすると、済州島は一番早く攻撃の的になるかもしれません。戦争が起きなくても、基地があるだけで固有の町の雰囲気は徐々に消滅し、いつしか軍人があふれる街に変貌してしまいます。
地元の人も、経済効果なんてほしくない、と言っています。
そもそも、軍事基地で稼いだお金はお断りだそうです。お金が不要なのではなく、住民は平和に暮らしたいのです。
そんな住民の意思を無視すれば、平和が踏みにじられ、海辺はコンクリートで埋もれてしまいます。
あのユネスコが生物保存地帯として指定してくれたところなのに、済州道知事は一体何を考えているのかわかりません。
人間は自分たちが作り上げた文明をうまく制御できず、その失敗が大きなパニックを巻き起こし、目に見えない別の意味の戦いが到来してきます。それでも、平和・人権・自然を破壊する戦争は、絶対にやめなければなりません。
文=スヨン