言葉には魂が宿る
美味しくないお弁当を作る母親を悲しませまいと、家に帰る前に残ったお弁当を無理して完食する息子、大手術をしたにも関わらず麻酔から覚めたときに自分より弟の体を思いやる兄。家族や大切な人を思いやる場面を見ると、心がほんわか温かくなり、涙をぬぐわずにはいられません。
「言葉には魂が宿る」
だからたった一言でも体温を感じるのです。
冷たい言葉が行き交うネット社会でも、人の体温が維持できるのは、立派な名言や、鋭い毒舌でもない、あなたの不器用な真心のこもった温かい一言です。
ドラマの中で、このナレーションには最も感動しました。
家族や大切な人には、LINEやメールではなく、ときには直接温かい一言を伝えることが本当に大切ですよね。
やはり、人の心はアナログなのです。
“応答せよシリーズ”に出演した俳優はその後スターになると言われています。
確かに、ソ・イングクやチョン・ウンジ、ユ・ヨンソクやシン・ソユルも目覚ましい活躍をしていますね。
このドラマを視聴すると、登場人物をまるで自分の家族や友人のように感じるようになってしまうのです。
決してイケメンではない(わざとそうしているのですが)彼らだからこそ、身近に感じ、その後を応援せずにはいられなくなってしまいます。
1988年の韓国に思いを馳せながら、その時代の懐かしさを抱きしめてドラマを楽しんでみてください。
そして、その頃の自分を思い出したら、懐かしい人たちの顔が自然と思い浮かぶかもしれません。
文=朋 道佳(とも みちか)