5月17日に韓国で放送された『テバク』第16話は本当に面白かった。視聴率も第15話より1.2ポイント上がって9.6%(AGBニールセンの全国統計)を記録。チャン・グンソクも主役として魅力的な演技を披露している。
凄まじい意気込み
最初からチャン・グンソクは『テバク』に対して並々ならぬ情熱で取り組んできた。
振り返れば、『テバク』の主演が決まったときにこう語った。
「2年間大学院に通いながら臥薪嘗胆の姿勢で自分を振り返ってきました」
たきぎの上に寝たり苦い肝をなめたりという故事から生まれた「臥薪嘗胆」という言葉。「大きな目標を達成するために苦労を重ねること」を意味しているが、この言葉を持ち出すほど、チャン・グンソクには期するものがあった。
彼は『テバク』で、王子でありながら捨てられてしまったテギルを演じる。見どころは、弟に当たる英祖(ヨンジョ)と国を賭けた大勝負を行なうところ。スケールが大きいストーリーなのである。
チャン・グンソクの意気込みが凄まじいことは、3月24日にソウルで行なわれた『テバク』の制作発表会でも察することができた。
彼はまったく笑みを見せず、抑揚をおさえた低音で冷静にこう語った。
「この作品をのがしたくない、ぜひやってみたいと考えました。『美男(イケメン)』のようなものを追求する俳優にかぎっていたのではないか、という疑念がいつもありました。(数え)30歳になります。今までのものを捨てて、新しいものを身につけられる作品になるのではないか、と思います」
内に秘めた決意が感じられるコメントだった。(ページ2に続く)