ドラマをより盛り上げる音楽の力
『愛人がいます』は韓国での視聴率はあまり振るわなかったものの、OSTの水準がかなり高かったとの評価を受けています。
その主題歌を歌うのは『冬のソナタ』でお馴染みのRyuです。
挿入歌になっている“歳月”は元々Ryuが日本で発売した楽曲ですが、『愛人がいます』に合わせて、Ryuが新たに韓国語の歌詞を書き下ろしました。
Ryuはインタビューの中で次のように話しています。
「感情線に沿った適材適所の絶妙なタイミング、これはOST活用のBESTだと思う。音楽監督と編集者に感謝を伝えたい。このような場面を見た後は興奮しすぎて眠れない、その中に私の歌があるということにとても満足している」
本当にそうでした。
主人公二人の“出会いと別れ、再会、後悔、より深い愛”を全くセリフがない場面で、この歌が二人の感情をドラマチックに表現しています。
インストゥルメンタルだけの部分と歌詞で表現している部分とを微妙に掛け合わせている仕掛けも絶妙でした。
ドラマにはまってしまう理由の一つには、音楽の力がかなり作用していると思います。
音楽は人の五感を揺さぶります。
ドラマにおける音楽の力は本当に大きいですね。
死ぬほど憎んでいた相手と再び愛に陥ることができるのか、チ・ジニとキム・ヒョンジュの愛を中心に、中年夫婦の愛や葛藤も描かれているこの作品は日本の韓流ファンの心もきっと捉えることができるでしょう。
文=朋 道佳(とも みちか)