キム・スヒョン トップ俳優を目指した日々(1)

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「絶対にいい俳優になる」という決意

『キムチ・チーズ・スマイル』で評価されたキム・スヒョンは、2008年にはスペシャルドラマ『ジャングルフィッシュ』で初めて主役に抜擢された。

このドラマは、1話限りの特別放送だが、キム・スヒョンは全力で主人公ジェタを演じた。しかし、試写会で先行上映会が行なわれると、彼は大粒の涙を流して多くの人を驚かせた。キム・スヒョンは自分の演技に失望して、監督と脚本家に申し訳ない気持ちでいっぱいになったのだ。

自責の念により流した涙はキム・スヒョンの純粋さを多くの人に伝えた。また、この失敗を悔やむ気持ちは、キム・スヒョンを一層演技の道にのめりこませた。その気持ちが、2009年に放送されたドラマ『クリスマスに雪は降るの?』での好演につながった。

この作品はコ・スとハン・イェスルの初共演で放送前から注目を集めていて、キム・スヒョンはコ・ス演じる主人公チャ・ガンジンの青年時代を担当した。青年時代はたった2話だけだったのだが、その印象はとても強かった。

キム・スヒョンの出番がなくなった後も、視聴者の多くは「青年チャ・ガンジンを演じたのは誰だ」と興味を持った。こうして、“キム・スヒョン”という名前はインターネット検索ランキング上位にまであがった。




大きな関心を集めたキム・スヒョンは、インターネット上に直筆のメッセージを掲載して感謝を告げた。

「『クリスマスに雪が降るの?』のおかげで、多くのことを学べました。特に“キム・スヒョン”の名前で検索してくださり、僕を気にかけてくださったすべての方々に感謝の言葉をお伝えしたいです。これからも誉められるように一生懸命がんばります」

丁寧に書かれた感謝の言葉にキム・スヒョンの誠実な人柄がはっきりと表れている。また、この作品で注目を集めた結果、多くの出演依頼が来るようになった。彼が次に出演したのが2009年、韓国の高度成長期を描き最高視聴率40%を獲得した大河ドラマ『ジャイアント』だ。

キム・スヒョンが演じたのは、主人公イ・ガンモの兄イ・ソンモの青年期だ。出番は8話までと短いがキム・スヒョンは体当たりで演じきった。愛する家族がバラバラになる悲劇を演じるキム・スヒョンの演技は、多くの視聴者の涙を誘った。

『ジャイアント』によって、キム・スヒョンは、その年のKBS演技大賞新人賞を受賞した。授賞式で彼が残した言葉はとても印象的なものだった。

「これから10年を見守ってください。絶対にいい俳優になります!」

壇上に上がった彼が残した言葉は簡潔だったが、それだけに固い決意を感じる。(ページ3に続く)

キム・スヒョン トップ俳優を目指した日々(2)

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