『愛の不時着』でヒョンビンが演じているのは、北朝鮮の将校のリ・ジョンヒョクだ。彼は、北朝鮮に迷い込んでしまったユン・セリ(ソン・イェジンが演じている)を保護して、ずっと守り続ける。とにかく、献身的な愛を示すのであった。
スイスでの2人
リ・ジョンヒョクは正義感が強いばかりでなく、部下に対しても優しく接し、人間的にもすばらしい人物だった。
『愛の不時着』の前半部分は北朝鮮バージョンだったので、リ・ジョンヒョクもずっと軍服姿だった。この場合もヒョンビンならではの凛々しさがあったのだが、やはり軍人ということで堅苦しさも随所で見られた。
『愛の不時着』の後半になると、ユン・セリもかろうじて韓国に戻ることができて、2人は離れ離れになると思われた。
しかし、ユン・セリに北朝鮮の刺客が現れたことがわかり、リ・ジョンヒョクは彼女を守るために秘密のトンネルを通って韓国に渡っていく。こうして、『愛の不時着』の後半は韓国バージョンとなる。
この後半で、2人は困難を乗り越えて愛を確認しあっていくのだが、どういう結末になるのが本当に気がかりだった。
そして登場したのが、スイスのバージョンだった。中立のこの国であれば、2人が継続して会うことが可能になる。最適の不時着の場所を見つけたわけだ。
ヒョンビンとソン・イェジンがスイスの美しい風景の中で撮った写真は、まさに『愛の不時着』の最高の結末を演出したのであった。
そして、2人は実生活でも感動的なリアル愛を実現させた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
そこまで知りたい『愛の不時着』第6回/ソン・イェジンの表現力