かつて韓国で海外養子が多かった事情とは?

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日本で韓国ドラマを見ていると、ちょっと事情がわからないこともある。その1つが海外養子ではないだろうか。韓国のドラマには海外養子の話がよく出てくるし、海外に渡った養子が帰国してドラマの登場人物になることもある。そこで、韓国の養子事情について見てみよう。




1年間に1万人

日本では国内の養子縁組が主で、海外にまで養子を出すという話はあまり聞かない。
しかし、韓国ではかつて、国内より海外のほうに養子を出す例が圧倒的に多かった。
その理由は何なのか。
当時の時代背景が大きく影響していた。
実は、韓国で海外に養子が出されるようになったのは、1950年に始まり1953年に休戦となった朝鮮戦争以降のことだ。
そのときは、戦争孤児になってしまった子供や米軍兵との間に生まれた子供が対象となっていた。
また、経済的にも貧しかった当時は捨て子も多く、そういった子供たちがアメリカやヨーロッパなどの海外に養子に出されていた。
1950年代には、年間で1万人を越える養子が海外に渡ったという。
これほど多かったのだ。




積極的に海外養子が推奨されていた韓国だが、経済的に少しずつ成長してくると、韓国政府が方針を転換した。
今度は、国内での養子縁組を優先するようになり、海外に行く養子の数は徐々に少なくなった。
それでも、韓国が経済的に発展するまでの間に海外に行った養子の数は20万人を越えたと言われている。
20万人……驚くほど多い人数だ。
こうした事情があるだけに、ドラマの中で海外との養子縁組の話が出てきたとしても、何ら不思議ではない。
韓国の視聴者は違和感なく受け入れているのだ。
日本とは、状況があまりに違っていたが、ドラマはその国の生活事情を詳しく伝える役目を果たしており、海外養子もその1つだ。

文=「ロコレ」編集部

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