ドラマで理解が深まる韓国の生活スタイル「第4回/食生活」

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会席の場では年長者が箸をつけるまで年下は食べない、というのは、年長者に対する礼儀作法のひとつである。年下の人間はたとえ料理の準備が整っていても、年長者が着席して箸をつけるまでは、じっと席に座っている。




客のもてなし方

もし年長者が食事の前に説教のひとつでもするようなことがあれば、年下の者は黙ってそれを聞き、説教が終わって年長者が箸をつけてはじめてそれに続くことになる。
また、韓国では親、特に父親の前でタバコを吸うことは、極めて無礼なことであるが、お酒も同様に基本的には年長者の前では飲まない。酒席でもし年長者からお酒を勧められたときには、杯を両手で持ち丁重にお酒を受け、年長者に対して直角の向きになるよう横向き(たいてい年長者に向かって右)に座りなおしていていただく。
これは年長者にお酒を勧められたがゆえに、礼儀上お酒を飲んでいるのであって、決してお酒を楽しんでいるのではないことを示すための行為である。現在ではポーズだけになっていることも多いが……。
また、韓国には「膳の脚が折れるほど料理を準備する」ということわざがあるが、これは韓国人が客を非常に大事にするという「もてなしの心」を示したものである。
今でもこの習慣は残っており、韓国人が自宅に客を招待するときは、ことわざの通りたくさんの料理でもてなす。仮に客の器が空いた状態で食事を終えた場合、それは「料理が充分でなかった」ことを意味し、非礼をはたらいたことになってしまう。




したがって、もてなす側は空いている器を見ると、おかずであれご飯であれスープであれ、すかさずまたおかわりさせてしまう。韓国の家に食事に招待されてお腹いっぱいになったら、その合図として「腹八分目」ならぬ「皿八分目」を心掛け器に料理を少し残すと良いだろう。
いくら口で「もうお腹いっぱいです」と告げても器が空になっていたら、きっとおかわりさせられるに違いない。

文=「ロコレ」編集部

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