韓国ドラマの「あるある」で顕著なのは?

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韓国ドラマは、スピーディーな展開が持ち味。とにかくエネルギッシュだ。しかし、短期間に制作する過密スケジュールの撮影では限界もある。端的な例が、後半に入ってから失速するドラマが多いということだ。

『キム秘書はいったい、なぜ?』もツッコミどころが多い「あるあるドラマ」だった(写真=韓国tvN公式サイトより)




ドラマは最初の勢いが大事

韓国ドラマに多い「後半の失速」とは何を意味しているのか。
たとえば、人間関係の描き方が雑になったり、クライマックスに向けて無理やりストーリーの帳尻を合わせてきたり。
明らかに、切羽詰まった撮影状況の影響が出てしまう。そんなわけで、後半に急につまらなくドラマもある。
また、子役のときからずっと主人公の生き方を描くのが韓国ドラマの定番。でも、子役時代はすごく面白いけれど、クライマックスまでそれが持続しないこともよくある。時間がないのかエネルギーが続かないのか、ちょっと雑になる傾向がある。
さらにいうと、クライマックスも、突発的な終わり方をするものが多い。最終回をじっくり練ってこれでいこう、というのではなくて、『時間切れだからこれでいくしかない』という感じなのだ。
日本では、『小説は書き出しの1行、エッセイは最後の1行』と言う。そこが一番大事なところだという意味だ。




韓国ドラマは完全に書き出し重視のタイプ。これも国民性である。
たとえて言うと『韓国のドラマは始まりの1シーン、日本のドラマはクライマックスの1シーン』という感じだ。
日本のドラマ好きな人は、最後の余韻にこだわる。韓国はむしろ、最初の勢いを大事にすると言える。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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