兵役はヒョンビンをどう変えたのか(後編)

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ヒョンビンが兵役中に強調していたのは「自分を一度見つめなおす」ということだった。忙しく仕事を続けていると、日々が流されていき、どうしても自分の立ち位置がわからなくなってくる。それは、誰もが経験することなのだが、ヒョンビンの場合はどのように考えたのか。

写真=tvN『愛の不時着』公式サイトより




経験を積むこと

ヒョンビンは原点に立ち返ろうとした。
その前に、彼は俳優という仕事を改めて考えた。
言うまでもなく、俳優はヒョンビンにとって一生の仕事である。
彼は、これからも幅広い役にチャレンジしていかなければならない。
そのために必要なのが、多様な人生経験だ。
こうした経験が不足していると、見せ掛けの演技になりがちで、目が肥えた観客にいっぺんに見抜かれてしまう。
それは、俳優にとって、絶対に避けたい屈辱なのである。
そして、多様な人生経験の一つが海兵隊への入隊だった。あえて志願して一番厳しい部隊に入った。
彼はこう言っていた。
「海兵隊で落伍したとしても、後悔はしたくないのです。やらないで後悔するよりは、やって後悔したほうがまだましじゃないですか」




「私がしている仕事は経験を積むことが大事なので、軍隊で過ごす経験が後でとても生きてくると思います」
彼がこう語るように、兵役中の経験はヒョンビンを大きく変えた。彼は厳しい訓練の中で、改めて俳優に対する情熱をすこぶる高めたのだ。
こうしたことを新たに兵役入りする韓流スターたちが聞けば、きっと大きな勇気をもらえるだろう。
まさに、兵役を語るヒョンビンの言葉は金言ばかりだった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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