6つの大学で韓国語を教えているウィ・ソンジュン(魏聖銓)さんと作家の康熙奉(カン・ヒボン)さんが韓国語の学習法について語り合った。どのようにすれば、韓国語を早く身につけることができるだろうか。
ドラマを見るのは効果的
康「多くの人に韓国語を教えていて、上達が早い人には共通点がありますか」
ウィ「やはり、書いて覚える人というのは上達が早いですね。たとえば、小学校のときに漢字を覚えようとして、指にマメができるくらいひたすら書きましたよね。それと同じように、韓国語も最初は慣れるためにハングルを書いていくことです。見ていると、そういう人がやはり上達が早いです」
康「ドラマを見るというのも、韓国語の上達に役立ちますか」
ウィ「韓国ドラマを見るのは良いことです。場面ごとの会話力に慣れていきますから。ただし、それをもっと韓国語学習に発展させたいと思ったら、映像を止めたり巻き戻したりして、何度も会話と字幕の文字を頭に入れることです」
康「なるほど」
ウィ「ただし、時代劇は昔の言い方ですからね。韓国人が見ていても、わかりにくいことがあります。時代劇よりも現代劇。それも自分と年齢が近い俳優さんの言葉を大いに参考にするといいでしょう」
康「日本でも韓国語の原語でドラマが見られるから、なるべく吹き替えじゃなくて、韓国語でドラマを見たいですね。画面に字幕も出るし……。ただし、字幕も善し悪しで、字幕に頼り切ると、そういう癖がついてしまいます。そこで、定期的に、字幕なしでチャレンジしてみるのもいいですね」
ウィ「そうやってメリハリをつけると効果があります」
康「韓国語を勉強する上でこういうことをしてはいけない、というものがありますか」
ウィ「してはいけない、ということはありません。それより、『楽しく、休まず』ということを強調しています。楽しく工夫すれば、どの言語でも継続して学べると思います。ただし、言語に対する先入観は持たないほうがいいと思います。たとえば、50代以降の方々が『頭が固いし、忘れっぽいし……』と言うのをよく聞きますが、『そんなことはないですよ』と返事しています」
康「外国語を勉強するときは、自分で壁を作らないことが大事ですね」
ウィ「それから、家に帰ってCDプレーヤーの前に座らないと韓国語を聞き取れないという環境はお勧めできません。むしろ、スマホとか何でもいいので、自分の好きな時間に2、3分気軽に聞ける環境を作れば、わりと乗り越えていけると思います」
康「CDを聞くためにラジカセの前に座るというのは堅苦しいですものね」
ウィ「それもいいんですが、それができる時間は限られているじゃないですか。でも、スマホで聞くというのはどこでもできます。その時間を活用しましょうということです」
康「何よりも、日本語と韓国語は共通点が多いと思います。たとえば、語順が同じとか、漢字の発音が似ているものが多いとか。日本人が韓国語を学ぶときには、隣国の言葉で共通点が多いことに着目して勉強していけば効果的です」
ウィ「私も実際に教えていてそう思います。やはり、日本と韓国は隣国同士なので言葉が近いですね。その共通点をうまく生かせば、韓国語を早くマスターできますよ」
構成=「ロコレ」編集部
<『韓流ファンのためのハングル講座・初級編』講座案内>
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■場所 ブックハウスカフェ 2F ギャラリーひふみ座/地下鉄神保町駅A1出口からすぐ(東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル)
■受講料 3,500円/高校生以下2,000円(教材費を含む。消費税込み) ※当日会場にて、現金でお支払いください
詳しい説明やお申込みは以下のリンクをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/blueguide/e/0b8b26878a90317f05e9922efd6ac337
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■場所 ふれあい会議室 新宿No12/新宿駅西口から徒歩10分(東京都新宿区西新宿7-8-11 中川ビル6階)
■受講料 3,500円(教材費を含む。消費税込み) ※当日会場にて、現金でお支払いください。
詳しいことやお申込みは以下のリンクをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/blueguide/e/d50f15531dde296c3247f7faf3e93884
(写真左)ウィ・ソンジュン(魏聖銓)
1968年ソウル生まれ。1992年に来日し、学習院大学で日本語日本文学博士を取得。現在は法政大学をはじめ、多くの大学で韓国語を教えている。著書は『New!韓国語&会話』(右文書院)など。コラムニストとして日韓の文化の違いについても論じている。
(写真右)康熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人2世。韓国の歴史・大衆文化や日韓関係を描いた著書が多数。主な著書は『ヒボン式かんたんハングル』『韓流スターと兵役』『韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の歴史と人物』。
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BTSを初め、これから兵役に入るスターたちの今後の見通しを解説します。講師は兵役の著作がたくさんある作家の康熙奉(カン・ヒボン)さん。
■開催日時 2019年11月23日(土)13時30分〜15時
■場所 ふれあい会議室 八重洲No14/東京駅八重洲口地下21番出口から徒歩1分(東京都中央区日本橋3丁目3−3 加藤ビル4階No14)
■受講料 3,000円(消費税込み)
詳しいことやお申込みは以下のリンクをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/blueguide/e/af5a9211280f424ab66fd7ee574b56cc