等級は功績のランクではない
実際、年上を敬う儒教精神が根強く残る韓国では、同じ文化勲章を授与するにしても、年長者と若年層の階級に違いを設けることで、年長受章者に対する配慮としている。
文化勲章を管轄する政府関係者も次のように説明している。
「文化勲章は5つの等級に分かれていますが、それぞれの等級に特別な意味はありません。通常、文化勲章は一生涯の功績を基準に選ばれますが、若くして大きな功績を打ち立てる人がいるのも事実です。そこで、年齢を考慮して、5つの等級に振り分けているのが実情なのです」
「くれぐれも強調したいのですが、等級は功績のランクを表すものではありません。受章者はみんな平等に評価されていると考えてほしいですね」
芸能界で文化勲章を受章する人は少ないのだが、まだ20代前半の若者たちが対象になるというのは本当に異例。それほど防弾少年団の活躍が韓国でも特別に評価されているということなのだ。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。
BTS(防弾少年団)の『Burn the Stage : the Movie』を見てこう思った!