2008年から9年間続いた強圧的な保守政治(李明博政権と朴槿恵政権)は、政府に批判的な姿勢を示した芸能人をリストアップして圧力をかけようとした。そのブラックリストには、イ・ジュンギの名前があった。
ブラックリストに載った俳優
イ・ジュンギは2008年に李明博政権が誕生したとき、その強引な政治手法に対して批判的な意見を述べた。それによって、ブラックリストに名前が載った可能性があると思われる。
ちなみに、ブラックリストに載った他の俳優は、クォン・ヘヒョ(『冬のソナタ』でキム次長を演じた)、ムン・ソリ(『太王四神記』でペ・ヨンジュンと共演)、キム・ヨジン(『宮廷女官 チャングムの誓い』など時代劇への出演が多い)たちである。
イ・ジュンギのファンがブラックリスト問題で大いに心配したが、イ・ジュンギは気丈に呼びかけた。
「僕は大丈夫。心配しないで。みんな、ありがとう。送ってくれた慰めの言葉を読んで、とても感動しました」
こうした言葉で、イ・ジュンギはファンに感謝を述べた。
なお、ブラックリストに載った芸能人は、当時の政権から様々な形で妨害を受けた。映画やドラマの出演を取り消されたり……。
イ・ジュンギの場合は、2010年4月に兵役入隊の延期を兵務庁に申請したが、それが認められなかった。彼は次の作品が決まっていたのに、急に入隊せざるをえなくなったのである。
当時のイ・ジュンギは28歳になったばかりだった。兵役法によると30歳までの延期が可能なのに、イ・ジュンギは強制的な入隊になってしまった。
これが、ブラックリストに載った彼に対する「工作」だったのだろうか。
その疑いが強く残った。(ページ2に続く)
俳優イ・ジュンギの流儀!全力で演技して常に挑戦し続ける
〔特集〕光宗(クァンジョン)の栄光と苦悩!イ・ジュンギが演じた王の真実
光宗(クァンジョン)はどんな王だったのか/三国高麗国王列伝8