イ・ヨン(孝明世子)は史実でも本当に妹思いだった!

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『雲が描いた月明り』についても紹介している『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行)

感受性が豊かな世子

歴史的な記録では、イ・ヨンこと孝明世子は、妹たちをとても可愛がったと記されている。特に顕著なのは、孝明世子が妹たちのことをよく詩に登場させていたことだ。
孝明世子は文学的な才能がとても優れていて、詩集を何冊も出している。その中でも『敬軒詩抄』『鶴石集』『談如軒詩集』『敬軒集』が特に有名である。




孝明世子の詩は自然の風景を描いたものが多いのだが、もう1つの大きな特徴は、妹たちとの交流を詩によく表していたということだ。たとえば『思妹氏(サメシ)』という題名のものがあるくらいだ。題名を見ただけで、孝明世子が妹たちをどれだけ愛していたかがわかる。
このように妹たちのことを深く思うことによって、彼はさらに感受性を豊かにしたことであろう。
そういう点でも、孝明世子の人間的な温かさを感じることができる。
彼は、18歳から21歳まで純祖の代わりに政治を主導したのだが、同時に、文学や芸術でも大変優れた才能を見せている。
それだけ卓越した人物であった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

イ・ヨン(孝明世子)の惜しまれる世子人生!

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