韓国社会における「対立」の構造について

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韓国ドラマは概して回数が多い。日本のドラマは10回完結が多いが、韓国のドラマは短くても20回で、50回前後のドラマがザラにある。なぜ、これほど回数が長いドラマをたくさん作れるのか。それは、ストーリーの中に「対立」が随所に散りばめられているからである。

 

対立軸を明確にする

韓国ドラマでたまに見かけるのが、女性同士が髪を引っ張りあって大喧嘩する場面だ。日本のドラマでは見られないだけに、最初に見たときは本当に驚いた。
しかし、何度も見ていると、「驚き」よりも「あそこまで争うエネルギーの秘訣」が知りたくなる。
体面を保つための争いは、かくも壮絶なのである。




そういう場面は極端としても、韓国ドラマには様々な対立が現れてくる。
息子を溺愛する姑と、その息子と結婚した嫁の対立。
人生の成功に対する価値観が違う兄弟同士の対立。
1人の異性の愛を奪い合う友人たちの対立。
仕事のうえでプライドをぶつけあう同僚同士の対立。
このような対立をドラマは執拗に描いていく。
つまり、登場人物たちの対立軸を明確にするのが韓国ドラマなのである。(ページ2に続く)

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