朝鮮王朝の歴史が「題材の宝庫」
その4。
15代王・光海君(クァンヘグン)は、即位後に実兄や異母弟を殺害。その光海君をクーデターで追放して即位した16代王・仁祖(インジョ)は、自分とまったく意見が食い違った後継者の長男を毒殺した疑いが濃い。
光海君と仁祖。2人とも時代劇によく出てくる王だが、骨肉の争いの張本人でもあったのである。
以上のように、朝鮮王朝では王位をめぐって王家の中で熾烈な争いがひんぱんに起こっていた。
まるで日本の戦国時代を思わせるような下克上もあり、大事件の陰には複雑な人間模様が随所に見られた。
その部分がまたドラマの恰好のネタになったのは確かで、朝鮮王朝の歴史そのものが「題材の宝庫」になっていた。
文=康 熙奉(カン ヒボン)