第8回 貞明公主の苦難
仁穆(インモク)王后が亡くなってから貞明公主に急に冷たくなった16代王・仁祖(インジョ)。彼は貞明公主が呪詛(じゅそ)をしているという疑いを持ったが、周囲の説得によって貞明公主への処罰を取り止めている。しかし、仁祖の疑心は一向に晴れなかった。
二度目の疑心暗鬼
仁祖が、貞明公主の呪詛を最初に疑ったのは、仁穆王后が亡くなった1632年だった。それから7年後、再び仁祖は貞明公主に疑いの目を向けた。
そのきっかけは、前回同様に仁祖が原因不明の病に苦しんだことだった。体調の悪化とともに再び仁祖は疑心暗鬼となり、寝殿の近くに呪詛物(人骨や小動物の遺骸など)がないかを大々的に調べさせた。
すると、大量の呪詛物が発見された。
「やはり、そうであったか」
自分の勘が当たったことに自信を持ち、仁祖は貞明公主に従っている女官たちを厳しく尋問し始めた。(ページ2に続く)
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