いま読みたい!人気俳優物語15

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男くさい役をやりたい!

2008年3月17日、映画『宿命』の特別試写会が行なわれた。このときにソン・スンホンは、次のように語った。

「無難な形で復帰するより、前とは違う姿をぜひ見せたかったのです」

それが、ドラマよりも映画を優先させた理由だという。

周囲の人たちは、「今までのイメージを生かせるドラマのほうが復帰作にふさわしい」という意見だったが、ソン・スンホンはあえて違う選択をした。それは、「復帰作では、男らしく骨太のイメージを新しく出したかった」からである。




これも、軍隊生活を経て、ソン・スンホンが逞しさを身につけた証だ。彼はそれまでのような洗練された役よりも、男くさい役がやりたくて仕方がなかったのだ。それは、見た目よりも中身を重視するという俳優魂の表れでもあった。

復帰作の映画で手応えをつかんだあと、ソン・スンホンはようやくテレビドラマの主演を決めた。それが、『エデンの東』だった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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