『トンイ』で粛宗を好演!
2005年、チ・ジニは香港のミュージカル映画『ウィンター・ソング』で金城武と共演。映画の中で、チ・ジニは踊りと歌も披露している。外国の映画で新しいことにチャレンジし、芸の幅を大きく広げたことは間違いない。
この『ウィンター・ソング』は第62回ベネチア映画祭のフィナーレを飾る作品となり、チ・ジニも世界の檜舞台でレッドカーペットを踏む栄光に浴した。
忙しい日々の中でも、彼は芸能人の野球愛好団「プレイボーイズ」の一員として、俳優仲間と楽しい野球を続けている。
このチームには、キム・スンウ、チャン・ドンゴン、チョ・インソン、チョン・ウソンなどの人気スターが所属していた。チ・ジニにとっても、このチームに在籍していた成果ははかりしれない。人気俳優同士が親睦を深めることで、韓国の芸能界を大いに盛り上げたのである。
2010年には、『宮廷女官 チャングムの誓い』のイ・ビョンフン監督から再び指名されて『トンイ』に出演。19代王・粛宗(スクチョン)を人間味たっぷりに演じて好評を博した。
以後も、『お願い!キャプテン』(2012年)、『大風水』(2012年)などで存在感を示している。
「俳優というのは、死ぬまで勉強しても不足するほどずっと緊張を余儀なくされる職業ですが、演技は面白いですね。確実なことは何一つなくてもやりがいがあります」
そう語るチ・ジニは、悩みがあればプラモデルを組み立てて気分転換をはかるという。そこには、ものづくりを夢見た少年時代の面影も甦る。
文=康 熙奉(カン ヒボン)