最良のクライマックスを願う
終盤を迎えた『テバク』。韓国の視聴者の反応を調べると、どうしても脚本問題に触れざるをえない。批判の数が多いからだ。
代表的なものを紹介しよう。
「このドラマの場合は、脚本問題が最も大きいと見えます。回を重ねるほど、なぜこのドラマの題名が『イ・インジャ』ではなくて、『テバク』なのかという疑問が浮かびます。3年前から準備したと聞いていますが、全くそんなふうに感じられないです。そうならば、このようにドラマの大きい幹が揺れてはいなかったですから。
脚本家と監督に尋ねたいですね。ドラマの企画意図、視聴者がどう感じるのかという視点で作っているのか、と。
ドラマに出演するすべてのキャラクターは、みな各自の位置があります。主演は主演らしく、助演は助演らしく、特別出演は特別出演らしくという話です。ところで、このドラマはあらゆることがみな変わっているようです。
脚本を書く作家は、いかなる場合でもドラマの大きい幹だけは手を付けてはいけないと考えます。ところが、このドラマは丸ごと揺さぶっていて、それなら演出で、まともに捉えるべきなのに一緒に揺さぶっているので、言うべきことがありません」
この意見を読むと、『テバク』の視聴率がなぜ伸びないのかがわかるような気がする。ドラマの「幹」が揺らいでいたのだ。
残りは4話。堂々たる構成で最良のクライマックスに向かってほしい。そのことを心から願っている。
文=「ロコレ」編集部