『冬のソナタ』の大ヒットを契機にして日本で起こった韓流ブーム。それから12年が経過した。今でも韓流が日本で根強い人気があるのは確かだが、様々な問題点も指摘されている。果たして、日本の韓流はどのようになっていくのだろうか。
経済的なメリットを生む
どんな社会でも同じだが、日本でも大衆文化を主導してきたのは若者たちだ。しかし、韓流の場合は違う。本来なら大衆文化と縁が薄かった人たちが韓国のドラマに夢中になっていた。
これは、とても大事なことである。今まで若者たちの占有物と思われていた大衆文化が中年層まで広がり裾野が広がったし、特に韓流ファンは年齢から言っても自分が望むものをすぐに買える購買力を持っていた。
単にドラマを見て終わるのではなく、それと関連する商品を購入することに躊躇しない。大衆文化に対し経済的に限定される青少年より、産業振興という点では影響力が大きいのだ。韓流スターを例に取れば、彼らのドラマや映画だけでなく、関連するCDや雑誌の売り上げも伸びた。
日本で韓流が大ブームになる前、先に中国、台湾、香港などで韓国ドラマは凄まじい人気を得た。それにもかかわらず、各国や各地域では経済的にそれほど直接的な影響を生み出すことはできなかった。
それは、韓流にはまったのが主に若者たちだったからである。
しかし、日本では若者より40代以上の女性である。それが経済的には大きなメリットとなっていたのだが、いくつかの問題点も生まれている。コンテンツの不足、マーケティングの不備、アンチ韓流の動きなどである。(ページ2に続く)