芸能界にも存在する「兵役のがれ」の実態

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人間の尊厳の問題

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兵役のがれについては国民の厳しい目が光っている(写真/韓国陸軍公式サイトより)

最近は、徴兵検査で精神鑑定が重要視されている。軍隊の中で自殺や乱射事件などが発生するため、入隊前に精神に問題がある人を排除しようということから、精神判定が強化されているのだ。

仮に徴兵検査で精神的な問題が見つかって兵役免除になった場合、そうした事実が公になることで、当人が精神的苦痛を受けてしまうのは想像にかたくない。

徴兵検査というのは、戦争で働いてくれる屈強な人間を選抜するようなもので、ある意味では人間に優劣をつける側面がある。つまり、徴兵検査自体が社会的弱者を次々と生んでしまうのは否めないし、監視によって兵役逃れを摘発しようという風潮は、かえって社会をぎこちなくさせる。

同時に、芸能界でも兵役に対する取り組みによって、その人の愛国心を測ろうという風潮が強くなっている。




愛国心は、個人個人が自分の信条として心に秘めておくものであるはずなのに、それが芸能界において意思表示を強制される場合もある。

確かに韓国の芸能界では、愛国心がないと見られたら致命傷になるが、だからと言って誰もが人気絶頂のときに軍隊に行きたくないのは当然であり、そのことを非難される必要はない。

なんといっても軍隊は戦争の当事者になる組織であり、敵を滅ぼす手段を教えられる場所である。良心によってそれを「NO」と言いたい人もいるはずだし、「そういう心情を無視してみんな軍隊に入れてしまえ」というのは乱暴な意見に違いない。

兵役というのは日本からまったく窺い知れないが、人間の尊厳の問題を含んでいる。それだけに、社会的弱者を生んでしまうという事実と、そういう人たちに対する配慮を忘れてはならない。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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