日本と違う韓国のビックリ19

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正使と副使の意見が違う

ようやく朝鮮王朝の使節は秀吉と面会したが、外国の使節に対して秀吉の態度はかなり無礼だった。宴席でもてなす食事は決して豪華とは言えなかったし、自らの赤ん坊を抱っこしながら使節と相対したのである。

しかも、赤ん坊が粗相をして、秀吉があわてふためくという一幕もあった。朝鮮王朝側の立腹も甚だしかった。

ただし、使節たちは秀吉に会って、どんな印象を持ったのだろうか。

戦乱の世を終わらせて天下統一を果たした人物。傑物だと思っていたら、無礼な田舎者のように見えたのだろうか。

朝鮮王朝に戻ってきた使節のうち、正使の黄允吉(ファン・ユンギル)は国王の前で次のように報告した。




「秀吉はかならずや我が国に攻めてくるでしょう。万全な備えをしたほうがよろしいかと思います」

黄允吉は国防の強化を訴えたのだ。

一方、副使の金誠一(キム・ソンイル)は次のように語った。

「秀吉はまったく取るに足らない人物でございます。我が国に攻めてこないことは明白でしょう」

同じように秀吉と面会した正使と副使の意見が、真っ向から対立したのである。

その場合、格上の正使の意見が通りそうなものだが、実はそうではなかった。

それはなぜなのか。(ページ3に続く)

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