『テバク』におけるリアリティとは何か

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厳しい修業の場面なのに……

93テバク

制作発表会で並々ならぬ決意を見せたチャン・グンソク(写真/韓国SBS『テバク』公式サイトより)

主役はチャン・グンソクである。『テバク』はチャン・グンソクのためのドラマと言っても過言ではない。それほどに彼の存在はドラマの成否を左右する。

とはいえ、特別扱いはどうなのだろうか。それをチャン・グンソクが望むとは思えないのだが……。

一例を挙げると、第8話で見せた「厳しい修業の場面」である。

最強の師匠であるキム・チェゴンに弟子入りしたテギルは、本当に厳しい修業に明け暮れる。剣を持つ手は血がにじみ、修業がどれほどテギルの身体を痛めつけているかが画面を通して見えていた。

しかし、あごの髭はきれいに剃られている。見すぼらしい服を来て、髪は乱れているのに、顔はきれいなままなのである。




そこにどんなリアリティがあるのだろうか。

放送前から演出のナム・グォン監督は、「チャン・グンソクに髭は付けない」と語っていた。「彼に髭は似合わないから」という理由だったが、ドラマで必要な場面では、むしろ不精髭があったほうが良かったのではないか。

第8話は『テバク』の転換点となる重要な回だった。それまで相手に痛めつけられてきたテギルが、厳しい修業に打ち込んで生まれ変わろうとしていた。

ドラマはここで、テギルが変わっていく過程をはっきりと見せる必要があったのではないか。

それでこそ、朝鮮王朝で一番のイカサマ師になったときに視聴者も「あれだけ厳しい修業に耐えたのだから」と納得できるのだ。(ページ5に続く)

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